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西宮・芦屋で目立ちにくい矯正治療を検討する際のポイント|裏側矯正とマウスピース型矯正の特徴と注意点

歯列矯正に興味があっても見た目が気になる方もいます。

装置の位置や材質により、外から見えにくい状態で治療を進められる場合があります。目立ちにくさを重視する矯正治療の方法として、歯の裏側に装置を固定する裏側矯正(リンガル矯正)や、透明に近いマウスピース型矯正(アライナー矯正:インビザラインは製品名の例示)があります。
※自由診療です。治療には痛み、むし歯・歯肉炎リスクの高まる可能性、装置による口腔内の傷、後戻り等の一般的なリスクがあり、詳細は文末に記載します。

一方で矯正治療中は会話や食事で違和感が生じる場合があります。

そこで本記事では、それぞれの治療法や特徴などを整理します。

なお、適応や治療計画、治療中の負担はお口の状態や生活習慣等により異なります。

執筆者プロフィール(概要)

副院長 沖田 直也(おきた なおや)
歯科医師/博士(歯学)
大阪歯科大学大学院にて歯科矯正学を専攻。矯正歯科領域の診療に従事しています。

裏側矯正(リンガル矯正)の仕組みと留意点

裏側矯正(リンガル矯正)は、歯の裏側(舌側)にブラケットやワイヤー等の装置を装着し、歯に力を加えて歯の位置の調整を図る矯正治療です。

装置が舌側に位置するため、外から見えにくい場合がありますが、治療の目的や目標は「見え方」だけで決まるものではありません。

歯並びだけでなく、咬み合わせの状態、骨格の特徴、歯や歯周組織の状態、生活習慣などを踏まえて、治療計画と治療目標を個別に設定します。

また、裏側矯正は装置の位置が舌の動きと近いため、装置の形状や装着部位によっては、会話や飲み込み、舌の動きに関する違和感が生じる場合があります。装置に慣れるまでの感じ方や影響の程度には個人差があります。

舌の動きへの影響

舌は、発音や嚥下(飲み込み)だけでなく、安静時の位置や動きによって歯列に影響を与えることがあります。裏側矯正では装置が舌側に位置するため、舌が歯の裏側に触れる感覚が変化し、舌の動かし方が一時的に変わる場合があります。具体的には、舌先の動きが制限されたように感じたり、舌が装置に触れて違和感が生じたりすることがあります。

また、舌で歯を押す癖(舌突出癖)や、安静時に舌が前方に位置しやすい習慣がある場合、治療計画の検討に影響することがあります。たとえば、歯にかかる力のバランスや、治療中・治療後の状態の維持も含めて検討するうえで、舌の使い方や口唇の習癖(口が開きやすい、口呼吸がある等)を含めて評価することがあります。

また、治療後は後戻りが生じる可能性もあるため、治療中の管理だけでなく、治療後の保定(リテーナーの使用等)や定期的な確認についても、歯科医師と相談して進めます。

普段の癖として「舌で前歯を押している気がする」「飲み込むときに舌が前に出る」「口が開きやすい」など心当たりがある場合は、診察時に歯科医師へ伝えるとよいでしょう。必要に応じて、生活習慣や舌の使い方について確認・説明が行われることがあります。

治療に伴う留意事項(リスク・副作用)

舌への違和感や発音

舌が動くスペースに装置が位置するため、装着初期には舌に違和感や異物感が生じる場合があります。また、装置が舌に擦れることで、口内炎ができる可能性があります。

また、装置が舌に触れやすい位置にあるため、装着直後は発音のしにくさを感じることがあります。特に、舌の動きが関わる「サ行」「タ行」「ラ行」などの発音に影響が出る場合があります(程度や期間には個人差があります)。

咬合挙上(バイトアップ)と食事

治療計画や装置の位置関係によっては、装置を保護する目的などから、奥歯の噛み合わせを一時的に調整する処置(咬合挙上/バイトアップ)を行う場合があります。
咬合挙上中は噛み合わせの当たり方が変化するため、食事の際に噛みにくさや違和感が生じることがあります。

具体的には、食べ物を前歯で噛み切りにくい、すりつぶしにくい、咀嚼に時間がかかるなどの変化を感じる場合があります。感じ方や必要な期間には個人差があるため、咬合挙上の有無や生活上の注意点については、治療開始前に歯科医師へ確認しておくとよいでしょう。

清掃性(歯磨き)

装置が歯の裏側にあるため、鏡で見ながら磨くことが難しく(直視しにくく)、歯ブラシの毛先も届きにくい傾向があります。適切なブラッシングが行われない場合、虫歯や歯周病のリスクが高まる場合があります。

装置トラブル時の対応体制(通院・連絡方法の確認)

矯正治療では、装置を一定期間お口の中で使用するため、治療中に調整が必要となる状況が生じる場合があります。装置の一部が外れる、ワイヤーが当たる感じがする、噛んだ時に違和感が強いなど、症状はさまざまです。こうした際に「どのように連絡すればよいか」「いつ受診できるか」を事前に把握しておくことは、治療を継続するうえで重要なポイントになります。

よくある“調整が必要になり得る”状況

矯正装置は日常の食事や歯みがき、会話などの動きの影響を受けることがあります。そのため、次のような場面で確認や調整が必要になることがあります。

  • 装置の一部が外れた、浮いた感じがする
  • ワイヤーや装置の端が当たり、頬や唇、舌に違和感がある
  • 噛み合わせの当たり方が変わり、噛みにくさが続く
  • 口内炎ができやすい、擦れて痛みが強い
  • マウスピース型矯正の場合、装着感が合わない/破損した など

※症状の感じ方や必要な対応は個人差があります。

「連絡方法」と「受診までの流れ」を決めておく

トラブルが起きたときに慌てないためには、受診前に次の点を確認しておくと安心です。

  • 連絡手段(電話/Webフォーム等)と受付の流れ
  • 休診日・診療時間、時間外の対応の有無(案内の範囲)
  • 連絡時に伝えるとよい内容(症状、いつから、どこが当たる等)
  • 応急的にできる対応の案内があるか(自己判断ではなく、案内に従う前提)

医院によって連絡方法や対応の流れは異なるため、治療開始前に説明を受け、必要に応じてメモしておくとよいでしょう。

「噛めない」というストレス

裏側矯正では、上の歯の裏につけた装置を、下の歯が噛んで壊してしまわないよう、奥歯に樹脂を盛って意図的に噛み合わせを高く(浮かせた状態に)する「バイトアップ」という処置が行われます。

バイトアップ(上の歯の裏につけた装置を、下の歯が噛んで壊してしまわないよう、奥歯に樹脂を盛って意図的に噛み合わせを高く(浮かせた状態に)する)を行う場合、一定期間、噛み合わせの当たり方が限られ、噛みにくさを感じることがあります(程度・期間には個人差があります)。例えば、以下のような現象が起きる可能性があります。

  • 麺類を前歯で噛み切れない
  • レタスや薄いお肉がすり潰せず、飲み込みにくい
  • 咀嚼(そしゃく)に時間がかかり、顎が疲れる

食べることが好きな方が、食事のしにくさを感じる場合もあります。中には、食事のストレスで一時的に食欲が落ちてしまう方も。 外食が多い方などは、食事のしにくさが気になる場合があるため、事前に生活上の影響について相談するとよいでしょう。

マウスピース型矯正(アライナー矯正)の一般的な特徴と留意点

矯正治療には複数の方法があり、見え方や日常生活への影響、管理のしやすさなどの観点から治療法を検討することがあります。ここでは、マウスピース型矯正(アライナー矯正)について、一般的な特徴と留意点を整理します。

※適応や治療計画、治療中の感じ方・負担には個人差があります。

取り外しが可能である点(装着管理が必要)

マウスピース型矯正(アライナー矯正)は、取り外し可能な装置を用いて歯の位置の調整を図る治療法です。食事や歯みがきの際に取り外せるため、場面に応じて取り外せる場合があります。

一方で、装着時間や装着方法などの自己管理が必要となるため、治療計画に沿った使用ができない場合は、治療の進行に影響することがあります。装着方法や注意点は歯科医師の指示に従ってください。

装置の厚みと発音・違和感について

マウスピース型矯正で用いる装置は歯列に沿う形状のため、装着時の違和感や発音への影響は、装置の形状や個人の舌の動き等により異なります。装着直後に話しにくさを感じる場合もあれば、比較的早く慣れる場合もあります。

発音や会話に不安がある場合は、治療開始前に懸念点を歯科医師へ伝え、生活上の注意点について確認しておくとよいでしょう。

診断・治療計画(デジタル技術の活用)

近年は、口腔内スキャン等のデジタル技術を用いて、治療計画を作成することがあります。治療中は、歯の動きに合わせて装置の交換や調整を行い、必要に応じて補助的な処置(アタッチメント等)を併用する場合があります。

ただし、マウスピース型矯正が適しているかどうかは、歯並びや咬み合わせ、骨格、治療目標などにより異なります。場合によっては他の治療法が検討されることもあるため、診査・診断のうえで治療法を選択します。

相談時に確認したいポイント(一般的な例)

裏側矯正(リンガル矯正)とマウスピース型矯正(アライナー矯正)は、それぞれ特徴や注意点が異なります。治療法の選択は歯並びや咬み合わせ等の診査・診断が前提となるため、ここでは歯科医師に相談する際に整理しておくとよい項目をまとめます。

  1. 装置の装着・管理について

    取り外し可能な装置は、装着時間や着脱の手順など日々の管理が必要になる場合があります。管理に不安がある点は、受診時に具体的に相談しましょう。

  2. 会話・発音への影響について

    装置の位置や形状によって、装着初期に話しにくさや違和感が生じる場合があります。仕事や学業などで会話への影響が心配な場合は、想定される注意点を確認しておくと安心です。

  3. 食事中の違和感や痛みについて

    矯正治療では、装置の種類にかかわらず、一定期間の痛みや噛みにくさを感じる場合があります(程度には個人差があります)。日常の食事への影響が気になる場合は、対処方法や注意点を確認しましょう。

  4. 見え方(目立ちにくさ)の希望について

    装置の見え方は口元の形や装着部位、生活場面などによって変わります。気になる場面(仕事中・式典・写真撮影など)がある場合は、優先したい点を歯科医師に伝えると検討がしやすくなります。

  5. 運動・楽器演奏など生活習慣について

    スポーツや楽器演奏などの習慣がある場合は、装置の装着感や口腔内の負担が気になることがあります。該当する活動がある場合は、治療中の注意点を事前に確認しておくとよいでしょう。

本記事で挙げた内容も参考にしつつ、日常生活への影響も含めて、治療目標や管理方法について歯科医師と相談しながら検討してください。

未承認医薬品等の明示

薬機法において承認されていない医療機器を用いた治療について

当院で使用するマウスピース型矯正装置(インビザライン)は、日本国内において薬機法上の承認を受けていない医療機器として扱われています。
ウェブサイトにて患者さまへの情報提供を行うにあたり、限定解除に必要な要件を満たすための記載を以下に掲載いたします。

① 未承認医薬品等であることの明示

当院で使用するマウスピース型矯正装置(インビザライン)は、日本国内において薬機法上の承認を受けていない医療機器として扱われています。

② 入手経路等の明示

当該装置は、海外製造元が製造したものを、歯科医師の責任のもと、適切な手続きを経て入手しています。

③ 国内の承認医薬品等の有無

日本国内には、マウスピース型矯正装置として薬機法の承認を受けている医療機器が存在しますが、当院で使用する装置とは形状や設計、治療計画の立案方法等が異なります。

④ 諸外国における安全性等に係る情報

インビザラインは、諸外国において使用されている医療機器ですが、使用に伴い、矯正治療一般に共通するリスクや副作用が生じる可能性があります。
主なリスク・副作用として、以下のような点が挙げられます。

  • 矯正装置装着初期の違和感や痛み
  • 歯の動き方の個人差による治療期間の変動
  • 虫歯や歯周病のリスク増加
  • 歯根吸収や歯肉退縮が生じる可能性
  • 治療後に保定装置を適切に使用しない場合の後戻り

治療期間・通院回数・費用は、症状や治療計画により大きく異なります。以下は一般的な目安であり、個別の結果を保証するものではありません。

執筆者・監修者

監修:歯科医師
沖田 亮介(日本口腔インプラント学会 専修医)

一般歯科および口腔外科領域を中心に臨床に従事している。

執筆:歯科医師(矯正歯科)
沖田 直也(歯学博士 / 日本矯正歯科学会 認定医)

歯科矯正学を専門に大学院で研究を行い、臨床および教育活動に従事している。

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、治療効果や適応は個人差があります。具体的な診断や治療については歯科医師にご相談ください。